いろいろな発色方法




叶エ雅堂

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ここでは銅の発色について紹介します。

ステンレスの電解発色やチタンの陽極酸化発色のように
色相の綺麗な色を自由に発色することは難しいですが、
銅にも昔から受け継がれた趣と深みのある発色(誘色)方法があります。

おそらくこれだけの種類の発色をできるのは日本独自の技術であり、
その中でも新潟の鎚起銅器は群を抜いてさまざまな発色技術を持っています。

銅の発色とは銅の表面を酸化させる、つまり人工的に錆びさせることです。
長い年月を経ることで、発色させた色は徐々に変化します。錆びが進行するのです。

しかし湿気を避け、乾いた綿の布で表面を撫でてあげていると
銅の色はより深く趣ある色に変化していきます。
上記のことをご注意いただければ、末永く鎚起銅器をお楽しみできるかと思います。


 
紫金色
銅の表面に錫を薄く焼き付け合金化
した生地に、流化カリウムで着色後
研磨し、煮色液でさっと煮た色。
発色自体も丈夫です。
植物蝋コーティング仕上げ。
 
藍古色
硫黄水溶液で銅の地を黒くした後に
研磨し、煮色液でさっと煮た色。
紫金色より鮮やかな色ですが、発色
皮膜がデリケートなため植物蝋より
も丈夫なラッカーコーティングで仕
上げてます。
 
風紋色
銅の表面に錫をかすれるように引き
錫を銅に焼き付けた後、藍古色と同
じ手順で発色します。
品により植物蝋、ラッカーコーティ
ングを使い分け。
 
生地色
藍古色と同じ手順ですが、研磨時に
黒色を磨き落として煮色液でさっと
煮込みます。鎚目の深い部分には磨
き落とせない黒色がうっすらと影の
ように残ります。

品により植物蝋、ラッカーコーティ
ングを使い分け。
 
紅色
鮮やかな赤色の被膜です。
銅に酸化防止剤を塗布し、溶ける寸
前までバーナーで炙りながら焼きま
す。ラッカーコーティング仕上げ。
 
茜色
紅色を一部施し、残った銅の地の部
分に藍古色と同じ要領で発色。紅色
部分はすでに酸化被膜で覆われてい
るため他の薬品に反応しません。
ラッカーコーティング仕上げ。
 
宣徳色(煮色)
銅の表面をよく研磨し、煮色液で30
〜40分煮込んだ色。条件が良いと鮮
やかな朱色になります。年月を経る
と徐々に茶褐色に。
植物蝋、ラッカー両方あり
 
宣徳燻
宣徳色発色後に表面を藁を燃やした
煙で燻したもの。
燻した後に植物蝋コーティング。
変色の進みやすい宣徳色には渋みも
増して有効な手段です。
 
茶色
硫黄径水溶液で銅の地を茶色くした
もの。銅をこの液に浸すと一瞬虹色
を見せ、薄茶色〜茶〜こげ茶〜黒、
という風に変化します。
植物蝋、ラッカー両方あり。
 
錫被茶色
銅に錫を引いたとき、一部にマスキ
ングをかけて銅の地を残し、六一○
ハップで茶色く発色させたものです。
錫は六一○に無反応。
ラッカーコーティング仕上げ。
 
緑青色
銅を黒くした後、天日にさらしながら
緑青液を塗布して人工的に緑青を吹か
す。自然と吹き出る緑青に毒性はない
が、この緑青液は口に入れたりすると
有害な薬品を使っているため、食器関
係は避けて、花入れやオブジェに用い
る発色方法。
 

  発色後にそれぞれの色に適したコーティングを施します。
植物蝋は丈夫な発色皮膜に用います。
乾いた綿布で撫でると艶が戻るでしょう。
ラッカーはデリケートな発色皮膜に用います。
コーティングが丈夫なのですぐに変色することはありませんが、
やはり綿布で拭き撫でて、湿気を避けて保管する方が色も綺麗に続いていくようです。


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